株の配当にかかる税金や申告方法、特定口座の還付について解説

2019/10/21

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老後2,000万円問題で世の中を賑わせている昨今、株式投資への注目度が高まりつつあります。

そんな株式投資で利益を上げる方法は、『株の売買』と『配当金』の2種類。基本的には源泉徴収されるため、確定申告を行う必要はありませんが、損益通算や税金還付などを目的とする方は確定申告を行います

「これから株を始めたい!」と思っている方は、株の配当にかかる税金や申告方法、特定口座の還付について知識を深めていきましょう。

株の配当にかかる税金はいくら?

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株式保有の醍醐味ともいえる『配当金』には、税金がかかります。

税金といえば確定申告、確定申告といえば面倒くさい。というイメージを抱きがちですが、確定申告を行うことで税金の還付や配当控除の適用を受けられるなど、メリットとなるケースもあるのです。

株式投資にかかる税金には、売買益にかかる『譲渡益課税』も含まれますが、ここでは株の配当にかかる税率や種類など、配当金の税金について解説していきます。

株を始めるのであれば税金の知識を深めておくことが大切ですので、ぜひ参考にしてください。

株の配当金は上場・非上場で税率が異なる

株の配当金とは、企業が出した利益の一部を株主に還元するもの。

配当金の受取には税金が掛かりますが、上場株式・非上場株式のどちらから配当金を得たのかによって税率が異なります

株を保有する企業が上場間近のケースにおける判定基準は、『配当金の支払い基準日に上場株式であるかどうか』で決定します。

また、上場株式の配当金については、総合課税・申告分離課税・申告不要の3種類から選べます。

一方で非上場株式の場合、少額配当のみ申告不要を選択できますが、住民税の特別徴収(源泉徴収)は行われないため、少額配当を含め全て総合課税の対象となってしまいます。

株の配当にかかる税率一覧表

最近では、『ユニコーン』や『ファンディーノ』などといった未公開株の取引ができるサイトが増えていることもあり、ベンチャー企業の株主になる方が増加傾向にあります。

ただ、株式の種類によって課税方法や源泉徴収税率などが異なるため、非上場株式の取引を検討されている方は、下記表を参考に税率を把握しておきましょう。

株式種類 課税方法 源泉徴収税率 税率内訳
上場株式の配当金 総合課税

申告分離課税

申告不要
20.315% 所得税及び復興特別所得税15.315%

住民税5%
非上場株式の配当金「少額配当」 総合課税

申告不要
20.42% 所得税及び復興特別所得税20.42%

住民税なし
非上場株式の配当金「少額配当を除く」 総合課税

株式投資を始めてみたい方や、始めたばかりの方などは、株の専門用語などを抑えておくと視野が広がります。

株初心者の方が学ぶべきことを知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。

株の配当にかかる税金、申告方法はどれを選ぶべき?

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株式投資の配当では、総合課税や申告分離課税など複数の申告方法が存在します。これらは株取引の損益通算や配当控除などと関りが深く、どの申告方法を選ぶかによって納税額が変わってきます

ここでは、総合課税・申告分離課税・申告不要のそれぞれの特徴や、会社員の方におすすめの申告方法を解説します。

株の配当にかかる課税方式は3種類

各課税方式を解説したのち、どの課税方式で申告するのが望ましいのかも解説しているため、ご自身の状況に当てはまる方式を選択しましょう。

総合課税とは

総合課税は、『配当控除』の適用はあるものの、株式取引における損益通算ができない課税方式。税率は所得税5~45%、住民税10%で、課税総所得金額によって異なります。

ご自身の所得税率が気になる方は、次の早見表を参考にしてください。

課税総所得額 税率 控除額
195万円以下 5% 0円
195万円~330万円以下 10% 9万7,500円
330万円~695万円以下 20% 42万7,500円
695万円~900万円以下 23% 63万6,000円
900万円~1,800万円 33% 153万6,000円
1,800万円~4,000万円以下 40% 279万6,000円
4,000万円以上 45% 479万6,000円

総合課税の計算方法としては、給与所得や不動産所得といった『総合課税の対象』となる全ての所得を合算し、算出した総所得金額から所得控除を差し引きします。

こうして算出した『課税総所得金額』に『累進税率』を乗せて計算を行うと、総合課税適用による税額を出すことができます。

配当控除とは

配当所得を申告することで税額控除が受けられる制度。

課税総所得金額1,000万円以下…配当所得金額×10%=配当控除額
課税総所得金額1,000万円以上…配当所得金額×5%=配当控除額

総合課税を選択して得する方は、配当金を含めた課税所得が695万円以下の方です。

一方、配当金を含めた課税所得が695万円以上の方は、所得が多ければ多いほど累進課税が上がっていきますので、他の課税方式を選択するのが最適です。

申告分離課税とは

申告分離課税は、配当控除は適用されないものの、株式取引における損益通算が可能な課税方式。税率は所得税15.315%、住民税5%で、一定の税率に収められています。

申告分離課税の計算は至ってシンプルで、各所得と分離したのち、分離した課税所得金額に一定の税率を乗じて算出します。

申告分離課税を選択して得する方は、株式取引による売却損が生じた方です。

申告不要とは

申告不要は、確定申告をせずに源泉徴収税額(所得税15.315%、住民税5%)のみで課税関係を済ませる課税方式

超過累進課税により、所得税率が一定以上(20.315%以上)に膨れ上がる方にメリットがあります。

また、配当金に関する知識をもっと深めたいという方は、こちらの記事も参考にしてください。

株で20万円の還付?特定口座について

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株の取引を行う証券口座には、次の3種類があります。

  • 一般口座…自分で損益計算を行い確定申告をする口座
  • 特定口座(源泉徴収あり)…証券会社が損益計算、税金の源泉徴収を行う口座
  • 特定口座(源泉徴収なし)…証券会社が損益計算を行い、確定申告は自分で済ませる口座

この中で、特定口座(源泉徴収あり)を選択した場合、還付される税金が2種類あります。ここでは、株で還付金を受け取る方法を解説します。

株で還付金を受け取る方法

特定口座(源泉徴収あり)で還付金を受け取る方法は2種類です。

まず1つ目は、株取引において損失が発生したケースです。既に源泉徴収された税金から、払い過ぎとなった税金を還付してくれるもので、各証券会社が計算して自動的に取引口座へ還付されます。

続いて2つ目は、株取引で得た利益が年間20万円以下のケースです。本来であれば所得税の納税義務はありませんが、特定口座(源泉徴収あり)を使っている場合は所得税が源泉徴収されます。

その場合は、確定申告をすることで還付金を受け取ることができます。

株式配当の税金を減らしたいときはNISAがおすすめ!

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『NISA』という言葉を聞いたことがある方が多いのではないでしょうか。NISAは年間120万円までの取引であれば非課税となります。

株を始めたばかりで取引額が少ない方や、NISAについて知識を深めたい!という方は、こちらの記事も参考にしてください。

記事内の情報は2019/10/16時点のものです。

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